『復活』
この地球からの恵みである生命のひとつの花を肖像として描き止めること。自然のダイナミックな姿を永々にと祈らざるをえないのだが・・・。この奇跡の地球は衰退している。
ネアンデルタール人は 6万年前、死者に花を捧げていたことで知られている。大自然を恐れ敬い、大いなる神の存在を信じ、花を愛し長い間自然とのバランスは保たれていたのだが。 たったこの50〜60年の間で、50億年間続いた生命の連鎖を危うい物にしている。 我々ホモサピエンスは、知恵有る人などと言われるが、他の生命の土地を略奪し、限り有る資源に背を向け、ただ地球をむさぼるだけの欲望に狂った生き物としか言えないのではないか。 豊かさとは何か、経済発展とは、知恵有る人が作り上げて来たものとはなんなのか。 地球の歴史から見て、人間社会など一瞬の出来事にすぎず、そこにどのような地球の未来を見ることが出来るのだろうか。 今、我々はこの宇宙の摂理の流れに身を委ねる社会を模索しなければ、未来にもっと大きな代償を覚悟しなければならない・・・。
Tadamasa Yokoyama
2010年 個展「復活」